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【特集】認知症予防に効果があるサプリメント成分はどれ?徹底調査

認知症予防に効果があるとされる、サプリメント(食品)などに含まれる成分について調査しました。それぞれの概要や研究結果について紹介しています。

サプリメントとは:食品として、健康食品に分類されています。健康の維持増進に役立つ特定の成分を濃縮し錠剤やカプセル状にしたものです。通常の食事では摂取しにくい成分などを特殊な精製技術を用いてサプリメントにすることで、効率的に成分を摂取することができるなどの利点があります。

認知症予防に効果が期待されているサプリメント成分の比較一覧表

軽度AD、MCI患者を対象にした二重盲検試験の有無などを調査した結果です。

認知症の予防に期待が持てる
サプリメント成分一覧
サプリメント(食品)で摂れる認知症予防に効果があるとされる成分を徹底検証しました。すべての成分で認知症予防の可能性がある点は共通していますが、臨床実験(2重盲検試験)で認知症(軽度アルツハイマー病(AD)と軽度認知障害(MCI))が改善したというエビデンス(科学的根拠)があるのはホタテ由来のプラズマローゲンだけです。
成分名 認知症改善の
臨床試験結果
(二重盲検法)
認知症予防の
可能性
ホタテ由来 
プラズマローゲン
あり あり
ホヤ由来 
プラズマローゲン
なし あり
鶏由来 
プラズマローゲン
なし あり
中鎖脂肪酸 なし あり
ビタミンB12 なし あり
DHA なし あり
EPA なし あり
PC DHA なし あり
フェルラ酸 なし あり
ポリフェノール なし あり
ジオスゲニン なし あり
レシチン なし あり
ホスファチジルセリン なし あり
γ-アミノ酪酸(GABA) なし あり
核酸 なし あり
遠志(オンジ) なし あり
イチョウ葉エキス なし あり

唯一認知症の改善が
臨床試験で確認された
ホタテ由来
プラズマローゲン

ホタテ

以上のように認知症予防に効果があると考えられる成分は数多くありますが、臨床試験(動物でなく人間での試験)で認知症の改善が確認されたのはホタテ由来のプラズマローゲンだけでした。

この実験について、プラズマローゲン研究会の理事(臨床研究部代表)の藤野武彦教授(九州大学名誉教授)らの報告が海外有名論文誌(EBioMedicine 17: 199-205, 2017)より発表されています。[注1]

その他、同実験の内容を再分析した報告[注2]や、他の臨床試験結果などもあり、いずれも認知症予防に効果的と考えられる内容です。

これらの実験の結果の詳細については、当サイト内の別ページ【特集】効果実証済みのホタテプラズマローゲンとは?にすべてまとめてあります。

なおプラズマローゲンのサプリメントには大きくわけてホタテ由来、ホヤ由来、鶏肉由来の3種類がありますが、上記実験で使用されている成分はすべてホタテ由来です。また市販のプラズマローゲンサプリには藤野武彦教授の属するプラズマローゲン研究会の「研究会認証」のものと、そうでないものの両方が販売されています。

認知症予防に効果が期待されている、サプリメント等に含まれる各成分の紹介

プラズマローゲン

プラズマローゲンはホタテ、ホヤなどの魚介類や、鶏肉に含まれている成分です。ただしこれらをそのまま食べても、プラズマローゲンを効果的に体内で増やすことができません。高純度に精製されたサプリメントなどでとる必要があります。なおプラズマローゲンにはホタテ由来、ホヤ由来、鶏由来の3つがありますが、臨床実験(二重盲検試験)で認知症が改善したというエビデンス(科学的根拠)があるのはホタテ由来のプラズマローゲンだけです。

一般社団法人プラズマロ-ゲン研究会は、60~85歳の軽度AD軽度認知障害者を対象に、医師や患者には明かさず無作為に検査を実施。結果、プラズマローゲンを含む食品を与えることで、記憶検査の改善が見られました。[注3

中鎖脂肪酸

中鎖脂肪酸はココナッツオイルなどのヤシ科の植物の種子に含まれる天然成分で、脂肪になりにくい性質があります。脳のエネルギー不足を解消するケトン体を作り出すため脳細胞の機能回復に効果が期待されます。

中鎖脂肪酸の摂取することで、認知症患者が抱える食行動の問題や身だしなみを整えられるとされています。このことから、中鎖脂肪酸は脳の神経細胞を目覚めさせるといえます。中鎖脂肪酸は、一般的な油の数十倍も多くの、ケトン体を作ると考えられています。

ビタミンB12

ビタミンB12はカツオやサンマ、レバー、チーズ、もやし、納豆に含まれる水溶性ビタミンの一種で、葉酸と共に骨髄で赤血球が分化するのを助けます。末梢神経の傷を修復する機能があるためアルツハイマー型認知症に効果があると考えられています。

認知症あるいは認知障害があり、ビタミンB12値が低い人に対しては、ビタミンB12が有用ではありません。ただし、ビタミンB8、葉酸と同時に投与する事で、脳の萎縮の進行が遅くなると言われています。この点から認知症予防にはある程度の効果を示すのではと考えられます。

DHA

マグロ

DHAはアジ、サンマ、イワシ、カツオ、マグロなど青魚から摂取することができます。神経細胞を活性化して情報の伝達をスムーズにする作用があるため認知症予防への効果が期待されています。

食品を用いたDHAの認知機能などの調査では、健常在宅高齢者の認知症予防に関し、有益な知見が得られています。

これは100名規模での我が国初の臨床試験であり、効果の検証も初めてのことでした。ちなみに2年目の検査においても、認知機能改善効果は持続されていることが示されています。[注4

EPA

EPAはDHAと同じくアジ、サンマ、イワシ、カツオ、マグロなど青魚から摂取することができます。DHAと同様にヒトの体内で生成されません。血液をさらさらにするので動脈硬化や高血圧だけでなく脳血管性認知症を予防する効果があると言われます。

加齢関連の認知機能低下のアルツハイマー病に対する効果に関しても、EPAの脳の萎縮軽減効果が伝えられています。認知機能が正常で摂取習慣のある人は、ない人と比較して、脳領域の脳萎縮が少ないことが、脳画像診断を通じて示されています。[注4

PC DHA

サケやマスなどの魚卵(イクラ)に多く含まれており、吸収性に優れるため脳内にも届きやすい性質があります。DHAとリン脂質の一種であるホスファチジルコリンが結合したものです。脳のアセチルコリンの代謝を促したり脂質や糖の代謝も促すため、脳機能の改善に期待が持てます。

アルツハイマー病患者の脳の中では、重度の患者ほど大脳皮質領域におけるPC DHAが減少傾向にります。このことから、アルツハイマー病の認知機能低下と関係する可能性が示されています。

フェルラ酸

ポリフェノールの一種で、穀物のぬかの部分に多く含まれます。血糖値や血圧を下げる作用の他に脳内で炎症を抑えるため、学習機能などの脳機能改善効果が期待できます。

神経細胞にフェルラ酸を添加することで、認知症の原因とされるタウタンパク質のリン酸化レベルが低下すると言われています。現時点では人体に対する有効性については不明な点が多いですが、このメカニズムの解明が認知症予防効果につながるかもしれません。

ポリフェノール

様々な植物に含まれる物質でその数は4,000種以上にも及ぶと言われます。その中でも認知症予防に期待が持てるものとして注目されているものはカテキン(緑茶などに含まれる)、クルクミン(カレーに使用されるターメリックなどに含まれる)、ココア・フラバノール(チョコレートやココアなどに含まれる)などです。

ポリフェノールは認知症の症状抑制に有用であるとされています。また、赤ワインや緑茶といったポリフェノールが含まれている製品を継続的に摂取している人は、認知症発症リスクが低下、認知機能低下リスクが半減する傾向にあるようです。

ジオスゲニン

ヤマイモに多く含まれる植物ステロールの一つで滋養強壮効果があるとされます。最近の研究でアルツハイマーの原因となるたんぱく質が減少することが確認されています。

ジオスゲニンは、アルツハイマーで損傷した脳の神経細胞の正常化に役立つと言われています。また、アルツハイマー型認知症の原因とされているアミロイドβの蓄積と神経原線維変化を減らす効果も期待されています。

レシチン

大豆や卵黄になどに含まれます。認知症で減少するアセチルコリンの原料となるコリンの供給源となることから理論的に脳機能改善の効果が期待されています。

アルツハイマー型認知症に対する効果を伝える小規模な研究結果が報告されていますが、しっかりとしたエビデンスはまだ見ることができません。またレシチン摂取量が多い食生活の人は、そうでない人と比べて言語・視覚記憶に優るという研究結果が出ています。

ホスファチジルセリン

普段の食べ物にはホスファチジルセリンは微量にしか含まれていません。サプリメントの服用で摂取でき、脳の神経伝達物質を増加することができると言われます。

リン脂質が認知症の原因とされる、小胞体ストレス誘導細胞死に対して優位に動き、細胞保護効果があると言われています。これは大豆リン脂質をホスファチジルセリン返還したものの認知機能の改善作用を、分子メカニズム上で明らかにする研究結果として注目されています。

γ-アミノ酪酸(GABA)

カカオ

GABAが多く含まれているのはチョコレートやココアの原料、カカオです。

脳内で主に抑制性(リラックスや興奮を鎮める作用のこと)の神経伝達物質として機能します。脳障害の後遺症やアルツハイマー型認知症の予防や改善に有効と言われます。

モデルマウスを使った実験で、アミノ酪酸の異常促進により記憶障害が発症すると判明します。この中でモリス水迷路を用いた比較実験も行われ、塩水を投与したマウスに比べ、アミノ酪酸抑制阻害剤を投与したマウスの方が、記憶障害が改善することも確認されています。[注5]

核酸

核酸はサケ・ふぐの白子やビール酵母、いりこ、海苔、はまぐりなど多くの食品に含まれています。細胞の生まれ変わりに関わるため、脳細胞の減少抑制が期待されます。

核酸摂取の健康効果として、筋肉量の維持・増強や体脂肪の減少、アレルギーの軽減、血糖値上昇の抑制などが挙げられています。加齢に伴う認知症にも触れており、その原因と考えられる、タウタンパク質をリン酸化するGSK-3αを阻害する作用が、症状抑制につながるのではと推察しています。

遠志(オンジ)

中国や朝鮮半島に分布するイトヒメハギの根を乾燥させたもので、漢方の生薬として用いられます。ラットを用いた研究で記憶喪失を改善する効果があることが認められました。

健常者の生理的物忘れについては効果が認められていますが、認知症・MCI患者への臨床実験は行われていません。ちなみに認知症ではない健常者に対して二比較試験を行ったところ、オンジエキスを投与したグループの方が記憶テストの成績がよかったという結果が出ています。

イチョウ葉エキス

青葉のイチョウの葉から抽出し無毒化して濃縮したエキスのことです。摂取することで作業記憶が改善したり記憶の長期保持などの報告がありますが、サンプル数が少ないケースも多く、どの程度効果があるのかについての確証が得られる段階には達していません。

認知機能の神経心理学的効果では、言語性記憶と視覚性記憶の遅延再生に対し、肯定的な意見もあります。対して記憶障害や認知能力に対する大規模臨床試験では否定的な結果が出ており、現代会では効果が明確にあるとは言えない状況です。

【参考URLリスト】

認知症予防に効果があるサプリメント成分はどれ?徹底調査 臨床実験で軽度認知症も改善したホタテプラズマローゲン