家族のための楽しい楽しい、認知症予防パーフェクトガイド 認パフェ
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カレーで認知症予防

10秒でわかる まとめ

  • カレーの材料、ターメリック(ウコン)は認知症予防に効果が期待できる
  • ウコン色素クルクミンは記憶力を向上させる
  • クルクミンは脳の炎症を予防できるがカレーだけでは量が不十分
希望ちゃん
カレーが認知症予防になるって聞いたんだけど、ほんとかな?
ナニカちゃん
カレーの香辛料・ターメリックに含まれている「クルクミン」がいいらしいね。
カナエちゃん
でも、クルクミンだけを摂るのって難しいよね。定期的にカレーを食べるならできると思うわ。
ウゴくん
毎日だと飽きそうだなぁ。月に数回なら楽しく食べられそうじゃない?
オモイちゃん
月に1回でも、家族で一緒に作りながら食べられると素敵だね!

30秒でわかる ポイント解説
~認知症予防への効果がわかる!~

認知症予防にカレーライス

カレーに必要不可欠なスパイス、ターメリック(ウコン)に含まれているクルクミンは、記憶力を向上させます。カリフォルニア大学の研究では、クルクミンを摂取した28%の患者の注意力や記憶力が向上したという結果がでています。この実験では、認知症の原因物質と疑われている「アミロイドβ」の蓄積も少なくなったそうです。[注1]

そして脳の炎症は、アルツハイマー認知症やうつ病の原因だとされていますが、クルクミンには脳の炎症を予防する効果があります。

食品であるターメリック(ウコン)は、抗炎症作用を持ちながら、抗炎症薬のような副作用がありません。

ただ、脳の炎症予防に関しては臨床実験での証明はされておらず、またカレーを食べる程度では量が少なく効果が出ないという研究結果もあります。カレーによる脳の炎症予防はあまり期待できないでしょう。

日本はカレー先進国。認知症予防に注目が集まる

カレーと言えば、日本の食卓では定番のメニューです。ファミリーレストランや食堂でも、当たり前のようにメニューとして存在しています。

スーパーに足を運べば壁一面にレトルトカレーが並び、安価なものから高価なものまで幅広い種類が目白押し。カレーは、子どもから大人まで多くの世代から愛されているのです。

今でこそ誰もが知っている日本のカレーは、海軍で生まれたことをご存知でしょうか?

明治時代初期、海軍や陸軍内での病死のほとんどは「脚気(かっけ)」によるものでした。脚気とは、ビタミンB1が不足することで起こる病気です。[注2]

当時の海軍の食事は、ビタミンB1やたんぱく質が不足している白米中心の軍隊食が提供されていました。

明治16年には1,600名を超える患者がいて、死亡者数は49名。少しでも早く脚気の対策を講じるべきだと問題になっていたのです。

そこで、軍隊食の見直しを取り仕切ったのが海軍軍医だった高木兼寛氏でした。イギリス海軍で出されていたカレー味のシチューに目をつけた高木氏はこれに小麦粉でとろみをつけ、軍隊食の1つにします。とろみをつけたことで、波に揺られる船の上でもこぼすことなく食べられるようにしたのです。

使用されている具材と小麦粉で栄養を補うことができ、軍隊食にカレーを取り入れた翌年には脚気の患者数は41名、死亡者数はゼロ。海軍は奇跡的な改善を遂げたのです。[注3][注4]

なぜカレーが認知症予防に効果があると期待されているのか?

海軍の救世主となったカレーが、認知症予防の可能性があるとして再び注目されています。いったい、どのような理由でカレーが認知症予防になると期待されているのか探ってみました。

カレーの発祥国インドでは、アルツハイマー型認知症の患者が少ないと言われています。その秘訣は、国民食として親しまれているカレーのスパイスにあるのではないか?という仮説が立てられました。なかでも、ターメリック(ウコン)に含まれているクルクミンは、認知症の原因物質と疑われている「アミロイドβ」の蓄積を防いでくれるそう。[注5]

クルクミンは、酸化作用や抗炎症作用をもつポリフェノールの1種。胃液の分泌の促進、コレステロール値の抑制、認知症の予防など、多種多様な効能が確認されています。

スパイスとして使われる時はターメリックと呼ばれ、生薬としてはウコンと呼ばれるのが一般的です。ターメリック(ウコン)の主成分であるクルクミンは認知症をはじめ、さまざまな症状に作用する優れた成分と言えます。[注6]

カレーを毎日食べると記憶力が向上?認知症の予防になる?

認知症の予防になると言われているクルクミンですが、根拠に値する論文やデータが確認できました。

アメリカの老年精神医学会誌では「クルクミンには、記憶力の向上や幸福感の増加などの効果がある」と発表されています。

1年半にわたって行われた研究では、51歳~84歳までの40人を集め、その一部にクルクミンが配合されたサプリメントを毎日摂取してもらいました。すると、クルクミンを摂取した28%の患者の注意力や記憶力が向上したほか、穏やかな気分になることが判明したのです。認知症の原因となるアミロイドの蓄積も少ないことがわかりました。

これに対して、カルフォルニア大学ロサンゼルス校で老年精神医学を担当しているゲイリー・スモール医師が、「クルクミンには脳の炎症を抑える効果があるかもしれない。脳の炎症は、アルツハイマー認知症やうつ病の原因でもある」とコメントしています。[注1]

脳の炎症とアルツハイマー認知症の関係

カルフォルニア大学ロサンゼルス校のアルツハイマー病リサーチセンターによる研究では、「脳の炎症はアルツハイマー認知症を含む脳疾患との関連性があり、クルクミンには脳の炎症を予防する強力な効果がある」と報告されています。[注7]

炎症とアルツハイマー認知症の関連性が発見されたのは、抗炎症薬がきっかけでした。日常的に強い抗炎症薬を投与されていた関節炎患者が、そうでない人に比べるとアルツハイマー認知症の発症率が7倍ほど低いと判明したことです。

では強い抗炎症薬を投与すればよいのかというと話は別で、強力な抗炎症薬には深刻な副作用があります。アルツハイマー認知症の予防のために投与するにはリスクが高いのです。

そこで着目したのがターメリックの抗炎症作用。炎症の原因の1つである化学伝達物質プロスタグランジンに作用し、炎症を抑えてくれます。また、医薬品と違って副作用がない点も評価されました。

日本でもクルクミンの認知症予防効果が研究されている

金沢大学の山田正仁教授が率いる研究チームは、クルクミンの認知症予防効果について研究しています。[注8]

行われた実験は、試験管をアルツハイマー認知症と同じような病変の状態に再現し、クルクミンを投与すると病変が阻止されるのかどうかという内容です。結果、アルツハイマー認知症の原因になるアミロイドβの集合を抑え、集まってしまったアミロイドβには分解作用を発揮することが判明。

この研究は試験管実験とマウス実験にとどまり、人による臨床実験での証明はまだされていませんが、クルクミンの効果は実証されているようです。

でもカレーについて、こんな研究もある

クルクミンには認知症の予防効果があると言われている中、次のような研究も報告されています。

たくさん食べないと効果がない?

クルクミンを摂取すると記憶力や注意力などが向上することや、脳の炎症を抑制する働きがあることは数々の研究で証明されました。

しかし、報告されているような効果を期待するには、大量のカレーを毎日食べなければいけない計算になります。毎日小さじ1杯(3g)ほどのターメリックを2回摂取しなければ、認知症予防といった効果を期待できないと言うのです。[注9]

ターメリックに含まれるクルクミンは科学的に不安定な成分で、胃腸ですぐに代謝されてしまいます。そのため、食事からクルクミンを摂取する場合は少量しか体内で吸収されないようです。

クルクミンの効果は限定的?

世界中に50種類ほどのウコンが存在する中、日本で栽培されているのは春ウコン・秋ウコン・紫ウコンの3種類です。とくに黄色の色素を持つ秋ウコンにクルクミンが多く含まれています。

1990年頃からクルクミンに関する多くの研究が行われてきました。その中で「クルクミンは生理的条件下においては不安定で、体内に吸収されにくい性質がある」と報告する科学論文があります。治療の候補として挙げるのは不十分とのこと。[注10]

ただ、ウコンの抽出物や製剤は肝臓のケアといった健康効果が実証されていることから、ウコンの研究自体はやめるべきではないと提言されています。

とはいえカレーはおいしいし、種類もたくさんあって、楽しい!

スーパーにあるカレールウやレトルトパウチは種類が豊富で、壁一面にところ狭しと並べられています。カレーは鶏・豚・牛などのお肉によって味わいを変え、香辛料の度合いによって甘さや辛さを感じられる不思議なメニューです。

カレールウを使えば具材を切って炒め、煮込むだけで簡単に作れるのも魅力の1つ。牛乳やヨーグルト、トマトジュース、チョコレートを混ぜてオリジナルカレー作りに挑戦する人も多いでしょう。

作るのも食べるのも楽しめるカレーは、幸せホルモンである「セロトニン」を多く分泌させることが判明。[注11]

セロトニンは9割以上が腸から分泌されています。腸は温まることで活発に動くようになるため、体を温めやすいスパイシーなカレーはセロトニンの分泌を助けてくれるのです。

ただ、セロトニンの分泌をより促すのはインドカレーのような本格的なカレー。市販のカレールウは小麦粉メインのものが多いので、スパイスがふんだんに使われているカレールウを選ぶのがおすすめです。

カレーは認知症予防というか、食生活全般を豊かにする!

数々の論文から裏付けがとれているように、食卓に並ぶと多くの家庭で喜ばれるカレーは、認知症予防に効果があると期待できます。

家族で一緒に作ることを楽しめるほか、食べると幸せホルモンが分泌されることも嬉しいポイントです。 クルクミンはとくに副作用もなく摂取できる成分なので、カレーとして食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。

認知症予防 お手軽&簡単順

【参考URLリスト】

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