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介護拒否|認知症の周辺症状の症状・原因・治療法

認知症を患う家族がいるご家庭の中には、本人の介護拒否に悩まされているという方もなくないことでしょう。食事拒否、入浴拒否、着替え拒否など、介護拒否にはさまざまな症状がありますが、これら介護拒否は決して珍しい症状ではありません。介護を拒否する本人の気持ちに寄り添い、焦らず、ゆっくりと介護に慣れてもらうことが大切です。以下、介護拒否の症状、原因、対処法・治療法などをまとめました。

認知症の周辺症状としての介護拒否とは

認知症の症状には、大きく分けて中核症状と周辺症状の2種類があります。これらのうち、周辺症状の代表的な例が介護拒否です。食事拒否、着替え拒否、外出拒否、入浴拒否、服薬拒否、通院拒否、リハビリ拒否など、他人が施すあらゆるアクションに対し、本人は拒否反応を示します。

後述するように、介護拒否をする本人の気持ちの中には、本人なりの理由があります。介護拒否をする家族に対し無理に介護を強行しようとすると、拒否反応がより強くなり、場合によっては思わぬケガをしてしまう恐れがあります。 本人にケガや命の危険が生じない程度の介護拒否ならば、無理に介護をやろうとしなくても構いません。ケアマネージャーや主治医などの専門家からアドバイスを仰ぐなどし、長い目で見た介護計画を実行していきましょう。

介護拒否を起こす原因

介護拒否を示す原因には、さまざまなものがあります。主な原因としては、以下のようなものが考えられるでしょう。

介護の意味そのものを理解していない

認知機能の低下が原因で、介護の意味そのものを理解していない患者がいます。「介護って何?」「なぜ自分が介護という謎の干渉を受けなければならないの?」といった具合です。 具体例を3つ挙げましょう。

入浴拒否

入浴という行為自体の意味や目的を理解していないことがあります。中には、入浴の意味は理解しているものの、他人の前で服を脱ぐことへの抵抗がある場合もあります。

食事拒否

食事という行為の意味を理解していない場合や、目の前に置かれたものを食べ物と認識していない場合があります。中には、食事の意味を理解していても、その食事に毒が盛られているのではないか等の妄想で食事拒否している例も見られます。

自尊心・羞恥心が原因で抵抗を示す

介護が必要な状態であることを認識することはあるものの、自尊心や羞恥心が原因となり、他人にサポートしてもらうことへの抵抗を示すことがあります。特に、介護のスタート段階においては、顕著に見られる症状です。

生活習慣の変化に対応できない

介護施設に移るなど、それまでの生活習慣とは異なる環境での生活に入ったときに介護拒否を示す例が見られます。自宅とは違う環境、自宅とは違う生活サイクル、自宅とは違う食事内容等に対し、気持ちが上手に対応できずに介護拒否を起こします。

介護拒否が起こったときの対応と治療法

繰り返しますが、介護拒否を起こした患者に対し、無理に介護をしようとすることは避けましょう。思わぬケガをする恐れがあります。その上で、介護者は以下の対処法・治療法を理解しておきましょう。

介護拒否を起こした患者に対する対処法

介護者は「どうせ説明しても理解してくれない」と決めつけるのではなく、たとえ患者との意思疎通に不具合があったとしても、まずは丁寧に状況を説明してください。介護の意味や、介護が必要な理由などを、誠意をもって説明します。 併せて、介護を嫌がる理由を本人に確かめます。支離滅裂なことを言うかも知れませんが、話の内容ではなく、言外にある本人の気持ちを汲み取るようにしてください。 その上で、具体的には以下のように対処しましょう。

食事拒否への対処法

まず介護者は、本人の体調に問題がないかを確認します。次に、箸の持ち方などを含めた食事の基本動作を行えるかどうかを確かめます。並行して、なぜ食事拒否するのかを本人に尋ねてみてください。 着替え拒否とは異なり、食事拒否は本人の健康状態に関わる深刻な症状。手を尽くしても食事を摂らない場合には、速やかに主治医に相談しましょう。

着替え拒否への対処法

着替えの意味を理解していない患者には、なぜ着替えが必要なのかを丁寧に教えます。「洗濯が終わった綺麗な服を着ましょう。今着ている服も、洗濯をして綺麗にしましょう」などです。 羞恥心などが原因で着替えを強く拒否する場合には、無理に服を脱がせないようにしてください。ケアマネージャーなど、介護の専門家に相談するようにしましょう。

服薬拒否に対しての対処法

薬の必要性を説明しても本人が理解してくれない場合には、速やかに主治医に相談してください。持病の悪化が原因で薬を飲めなくなっている恐れがあります。あるいは、薬の形状が原因で飲めないのかも知れません。 いずれの理由であっても、認知症の進行を抑えるためには服薬がとても大事です。

リハビリ拒否・通所拒否等への対処法

リハビリや通所の意味・必要性を、本人に対して根気良く説明しましょう。これらの拒否反応は、すぐに命に関わるものではありません。長い目で見て、ゆっくりと対処する姿勢で臨んでください。 デイサービスなどの通所を嫌がる患者の中には、一度通所するだけで拒否反応が消える例も見られます。

「認知症になると、周りの人がたいへん」という声もよく耳にします。確かに認知症の方と間近で接していると、ときには「くたびれる」と感じることもあるでしょう。頭ではわかっていても、ついカッとなってしまうかもしれません。しかしつらいのは、周りの人だけではないのです。認知症になったからといって、 すぐに何もかもわからなくなったり、できなくなったりするわけではありませんから、おそらく本人がいちばん戸惑っているはずです。まずは、このことをよく理解してほしいと思います。

引用:「自分でできる 家族でできる 認知症 予防と対処法」p.137
監修:鳥取大学医学部教授 日本認知症予防学会理事長 浦上克哉

医療機関における介護拒否の治療法

認知症の周辺症状をピンポイントで改善させる薬は、現在のところありません。よって介護拒否を起こした患者に対しては、医療機関での治療を試みるのではなく、ケアマネージャー等の介護の専門家とともに、時間をかけてゆっくりと改善を図ることが基本姿勢です。 医療機関での対応としては、認知症の症状の進行を緩やかにするドネペジルやガランタミン、リバスチグミン、メマンチンなどの薬が処方されます。大事な薬なので、飲み忘れることのないようにしましょう。

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